「あのとき、損切りしておけば強制ロスカットを防げたのに…」
「まだ上がるなら、まだ利確するんじゃなかった…」
利確と損切りタイミングの後悔は、FXトレーダーであるなら誰もが経験しているのではないでしょうか?
ただしこれは初心者に限った話ではありません。
大口と呼ばれる機関投資家も同様に、少しでも最適な売買が行えるよう、日々研究や検証を重ねており、結果として相場が形成されていくのです。
プロの投資家でも容易ではない、最適な利確や損切りタイミング。
果たして初心者トレーダーでも、タイミングを見極めることは可能なのでしょうか?
FXトレードのコツ!利確タイミングとは?
FXの最大の目的は資産を増やすことです。
つまり最適な利確タイミングとは、長期的に考えて資産を最大化できる利確幅と考えられます。
ここからは、最適な利確幅を求める一例を紹介します。
ステップ1:運用する通貨ペアを決める
まずは対象となる通貨ペアを決めましょう。
本記事では例としてCAD/JPYを選択しました。
上図のチャートから分かる通り、CAD/JPYは10年以上レンジ相場を形成しており、安定性に定評のある通貨ペアです。
一定のレンジ(値幅)で値動きする相場
チャートからCAD/JPYは70〜100円のレンジ内で値動きしていることがわかります。
ステップ2:売買ルールを決める
売買ルールはシンプルなものがおすすめです。
ルールを複雑にすると、どの利確幅が最適であったか検証が難しくなります。
そこでシンプルな売買ルールとして、以下を定義しました。
この売買ルールを基準として最適な利確幅を検証していきます。
ステップ3:バックテストで検証する
売買の検証は自動売買を用いたバックテストから行います。
赤枠内は買いナンピン、青枠内は売りナンピンする自動売買を稼働させ、利確幅ごとの累計利益は次のようになりました。
上図の結果より、1,000〜10,000円ごとの累計利益および決済回数が確認できます。
よって上記の売買ルールでは、含み益が4,000円に達した時が資産を最大化(253.6万円)する、最適な利確タイミングだったことが明らかになりました。
以上までは最適な利確タイミングを測る一例であり、各々より適した利確タイミングがあるかもしれません。
しかし検証方法として、自動売買を用いた数値的なアプローチは非常に有効です。
人力であれば、その売買ルールが適切であるか検証に何年も掛かりますが、自動売買であれば一瞬で行うことが可能です。
なによりメンタルの影響を受けず、ルールに忠実であり続けます。
そのほかにも自動売買のメリットは多くあり、詳細は以下の記事にまとめてありますので、参考にしてみてください。
関連記事:FX初心者は失敗?自動売買は儲かるの?メリット・デメリットは?
FXトレードのコツ!損切りタイミングとは?
一概に最適な損切りタイミングを求めることはできません。
運用資金や保有ポジション量、メンタル強弱など、個人個人で異なります。
自分が許容できる損失額を基準に、損切りラインを設定するとよいでしょう。
損切りできない心理
相場の7割は、先ほど紹介したようにレンジ相場で形成されています。
そのため長期的に考えれば、たとえ保有ポジションが逆行しても、いつかは戻ってくる可能性が高いということです。
結果的には損切りが必要ないことの方が多いかもしれません。
つまり「損切りが必要ない」という可能性が、損切りを躊躇させている要因というわけです。
あくまで結果論的な主張ですが、戻ってくる可能性がある以上「ひたすら耐えること」は、最適な損切りを上回る1つの答えかもしれません。
損切りタイミングを決めておく
「損切りせずにひたすら耐える戦略」は、あくまでレンジ相場を形成する通貨ペアのみです。
たとえばトルコリラのような、長期的に下落する通貨ペアにとって得策と言えないでしょう。
いつかはレートが戻ってくると思ってもそれは希望的観測であり、底なしに下落を続けることも十分考えられます。
損切りが軽症で済むのは今だけであり、今後どんどん損失が膨らんでいくかもしれません。
これを防ぐには「〜まで下落したら損切りする」とあらかじめ損切りタイミングを想定しておくことが非常に重要です。
証拠金シミュレーション(みんなのFX提供)などのツールを用いれば、運用資金がどこまでの下落に耐えられるか容易に把握すができます。
よって最適な損切りタイミングは、相場から模索するのではなく、エントリーした瞬間から決まっているといった認識をすると、ちょうどいい塩梅です。
FXルールの基礎知識!初心者こそルールを決めよう!
百戦錬磨のプロトレーダーであれば、ルールは必要ではありません。
プロトレーダーは今までの経験に裏打ちされた、柔軟な相場観を持っているものです。
一方でFX初心者が売買ルールを決めていなければ、どうなるのでしょうか?
ルールを決めていなければ?
ルールを設定していなければ、相場が急変した際に必要以上の損害が生じる恐れがあります。
「耐えていれば、いつか相場は回復する!」
この可能性に関しては上述した通りですが、FXの世界には想像を絶する瞬間的な下落が引き起こされます。
たとえば以下のチャートをご覧ください。
画像の赤枠は2019年1月3日に発生した、瞬間的暴落で通称フラッシュクラッシュと呼ばれるものです。
わずか1時間の間に前日比の-7.3%を記録しています。
このような相場混乱中では、どんな心理状況に陥るのでしょうか?
「暴落の底値まで耐え切ってやる!」
と、息巻いたもののこれ以上損失を広げまいと、損切り衝動に駆られるでしょう。
しかし相場の混乱中においては、急いで損切りを実行しようにもなかなか約定されません。
その間も損失額は膨らみ続け、強制ロスカットにまで至る恐れがあります。
もしくは下落する相場に飛び乗って、思わずルールを逸したポジションを掴んでしまうかもしれません。
関連記事:FX初心者の注意点は?失敗談と自動売買で運用して稼ぐ方法とは?
一方あらかじめ「〜まで下落したら損切りする」などの損切り注文を設定することで、ルール以上の損失を防ぐことができます。
この一手間が生き残りの明暗を分けるので、初心者のうちは必ず損切り設定を心がけましょう。
ルールに従った売買をするには
ルールを従えなくなるのはなぜでしょうか?
それは確立した売買ルールに不安があるからです。
「この売買ルールに従ってうまくいくのだろうか?」
という疑念がある限り、ルールに従うのは難しいでしょう。
そこで重要なのが、ルールを遵守→「利益を積み重ねる」という確証を持つことです。
上図は自動売買の運用結果です。
たとえシンプルな売買ルールでも、メンタルの影響を受けない機械的なトレードは強みです。
FX初心者にとって、ルールを守る→相場に生き残る→利益を積み重ねる、これらが成長を実感できる一連のサイクルとなります。
成長を実感できるとなれば、ルールを遵守する意識はより強固なものになるでしょう。
まとめ:FXの基礎的な利確・損切りタイミングは?初心者こそルールを決めよう
本記事で紹介した内容は以下の通りです。
記事中にも示した通り、最適な利確タイミングはバックテストを用いた数値的なアプローチが有効です。
利確の根拠が曖昧なままトレードするのとでは、累計利益に大きな差が開きます。
また損切りは個人個人で異なりますが、基本的に強制ロスカットを防ぐために行うものです。
初心者のうちは損切りルールを根付かせ、相場に生き残ることを最優先に考えるようにしましょう。
本記事の内容は以上です。
参考にしていただけましたら、幸いです。
当サイトのLINE@では、初心者にも簡単に設定できる自動売買プログラムとそのトレード手法をいくつか考案して提供しています。
興味のある方は、下記のLINEからメッセージください!