FX投資を行う方法の1つとして、MAMやPAMMが挙げられますが、一般には危険な投資方法としても知られています。
この記事では、MAMやPAMMとはどのようなものなのか、なぜ危険なのかといったことを解説していきます。
MAMやPAMMでの投資で大切な資本金を失ってしまわないよう、その危険性を十分にわかっていただけたら幸いです。
MAM、PAMMとは?
MAM、PAMMとは、資金をプロのトレーダーに預け、それを基に運用をしてもらい、利益を狙うという投資方法です。
MAM、PAMMは「マネージドアカウント」という手法の一種です。
マネージドアカウントでは、自信の口座に入金した資金を資本に、プロトレーダーに運用をしてもらいます。
純利益の1割~3割はプロトレーダーの報酬として引かれますので、残った分がMAM、PAMMによる利益となります。(プロトレーダーの取り分は、そのトレーダーによって異なります。)
もちろん、プロトレーダーによる運用で利益が出なかった場合のもうけは0です。
MAMとPAMMの違い
MAMとPAMMの違いは、プロトレーダーの取引の手法や履歴が公開されているか、されていないかという点です。
MAMでは、プロトレーダーの手法や取引の履歴を見ることができます。
MAMを利用する側からすれば、トレードの詳細を知ることができるので、比較的安心感を得られます。
一方で、PAMMでは資金の増減のみが公開されているので、どのタイミングでどのような手法によって運用されているのかを知ることができません。
プロとはいえ他人に自身の資金を預けるわけですから、安心感があったほうがよいですよね。
このような理由で、PAMMよりもMAMの方が人気があるようです。
コピートレードとの違い
コピートレードとは、他のトレーダーのトレードを自動的にコピーできるトレード方法です。
MAMやPAMMと変わらないように思えますが、大きな違いがあります。
それは、MAMやPAMMでは自由に決済や出金ができないという事です。
コピートレードでは、自身の口座を独立させた状態で運用します。
自身の口座の資金を使って別のトレーダーのトレードをコピーするだけなので、自分で決済や出金が可能なのです。
一方で、MAMやPAMMは自身の口座とプロトレーダーの口座を連携させて運用されますので、自由なタイミングで決済や出金ができない仕様となっています。
また、MAMやPAMMにはロックアップ期間という出金ができない期間が設けられている場合もあります。
この期間を終えるまでは、出金はおろか、運用を取りやめることもできません。
この様な仕組みになっている以上は、自分ではどうすることもできないため、プロトレーダーの裁量に全てをゆだねる形となってしまいます。
MAMやPAMMのメリットとデメリット
MAMやPAMMは、プロのトレーダーに運用を任せる手法ですので、トレードの技術や知識がなくても利用できます。
初心者の内は経験が浅いために判断ミスをしてしまい、それが原因となって大きな損失を生んでしまうことがあります。
そういった事態を不安視している方にとっては、相場経験豊富なプロに任せることができるのは魅力的な点といえるでしょう。
しかし、MAMやPAMMには大きなデメリットがあります。
1つずつみていきましょう。
自身のタイミングで出金や決済ができない
前述したように、MAMやPAMMによる運用では、自身のタイミングで出金や決済ができない仕様となっています。
一度任せてしまうと、ロックアップ期間中は完全にプロトレーダーの裁量にゆだねられてしまうので、リスク管理としては褒められたものではありません。
MAM、PAMMは海外FXのみ
仮に運よく優秀で信頼できるトレーダーに運用を任せることができたなら、MAMやPAMMでも効率よく儲けることは可能です。
しかし、その様なトレーダーを見つけるのには綿密なリサーチが最低限必要です。
ところが、MAMやPAMMは日本では法的にグレーである場合が多く、現状海外のFXでのみ利用が可能です。
そのため、トレーダーの情報を調べるのに英語などの外国語が必要になるなど、苦労が強いられます。
トレードが上達しない
MAMやPAMMでは他人にトレードを丸投げするので、自身のトレードスキルが上がりません。
自分で一からFXを学ぶコストを考えても、自身で運用した方がリスク管理や利益率、トレードスキル的な面で見て良いといえるでしょう。
まとめ
一部では「簡単に稼げる」といわれているMAMやPAMMですが、実際に稼ぐことは現実的でないことがほとんどです。
そのため、例え初心者であっても、自身でFXを学んでトレード技術を高めながら運用していく方が圧倒的に効率が良いです。
プロのトレーダーが運用するというと聞こえは良いですが、うまい話には裏があるのが常です。
また、マネージドアカウントを勧める情報はいくつもありますが、ほとんどの場合怪しい情報商材へと誘導されてしまいます。
資金を溶かしてしまわないよう、リスクは自身で管理し、安心できるFXトレードを行いましょう。