「強制ロスカットで大損してしまった」というFX初心者は数多くいます。
今回は、FX初心者に知ってほしいロスカットについてを解説します。
ロスカットと強制ロスカットを混同している方も多いので、正しく理解しておきましょう。
FXのロスカットとは?強制ロスカットとは?
ロスカットとは、一般的に言う「損切り」のことです。
含み損を抱えている状態で、これ以上の損失を出さないために決済することです。
ロスカット(損切り)は自分で設定しないと、決済されることはありません。
自分の意志で損切りをするので、損失が最小にも最大にも変化します。
FX初心者は損切りをしないことで大損するパターンが非常に多いです。
強制ロスカットとは?
トレーダーの意志で損切りするロスカットとは違い、システムが強制的にロスカットする機能があります。
それが資金を守る役割の強制ロスカットというシステムです。
FX業者によっても差がありますが、含み損の状態でこれ以上の損失を出さないために強制的に取引を終了させるものです。
含み損が大き過ぎて、証拠金が不足してしまうことがないようにするための安全装置となっています。
強制ロスカットの仕組み
強制ロスカットが起きるのは、証拠金維持率が決められた割合を越すと作動します。
この証拠金維持率の割合は、FX業者によってそれぞれ決められています。
有名なGMOクリック証券などは50%、SBI証券では30%、DMM.com証券では60%というようにそれぞれ決められており、証拠金維持率が100%〜30%あたりが強制ロスカットの水準となっています。
証拠金維持率とは?確認方法
証拠金維持率は、、純資産と保有ポジションにかかる必要証拠金の余力を示すための数字です。
この証拠金維持率は、高い方がより安全な状態だと言えます。
逆に証拠金維持率が強制ロスカット水準ギリギリまできていると危険です。
証拠金維持率の計算方法は以下のとおりです。
証拠金維持率(%)= 純資産 ÷ 必要証拠金 × 100%
この計算式で、誰でも簡単に求めることが可能です。
FXで強制ロスカットを回避して大損を避ける方法
強制ロスカットを回避する方法は主に2つあります。
- 口座に資金を追加入金する
- ポジションを決済する
強制ロスカットは、証拠金維持率が低下することで作動します。
証拠金維持率を上げることで強制ロスカットを回避することができます。
その証拠金維持率を上げる方法として、口座に資金を追加する方法があります。
資金を追加すれば、余力を作ることができるので強制ロスカットの回避できます。
ポジションを決済する
強制ロスカットになる前に、思い切ってポジションを決済して損切り(ロスカット)する方法もあります。
相場の動きから、含み損の改善が難しいと判断できたら早めに損切りをした方が損失額を減らせることができます。
FX初心者が知っておきたい強制ロスカットについて
上記では、ロスカット・強制ロスカットについて解説しましたが、注意すべきことがあります。
それは、強制ロスカットの作動は絶対的ではないということです。
強制ロスカットが作動しない可能性のあるとき
- 相場の急変動
- 週末(土日)の急変動
- システムトラブル
相場が急変動したタイミングでは、強制ロスカットが完璧に作動せず遅れてしまう可能性があります。
また、金曜日に取引所が閉まってから月曜日の取引所が開くまでの時間に、何か大きなイベントが怒ると相場に窓ができることがあります。
このようなときは、強制ロスカットが上手く作動しない場合があります。
FX業者のシステムトラブルで強制ロスカットが作動しない場合もあります。
業者のトラブルであれば、口コミやSNSで何かしら発信する人がいます。そのコメントを見て、FX業者を判断するのも一つの選択肢です。
強制ロスカットが上手く作動しないと、不足金(追証)が発生してしまうことがあります。
簡単に表現すると「借金」です。「追証なし」が主流の海外FXであれば、この心配をする必要はありません。
まさにこの「追証なし」が海外FX業者の大きな強みです。ゼロカットシステムと呼ばれることもあります。
FX初心者が失敗しないためにはどうすれば良いのか
FX初心者は、資金が少ない人の方が圧倒的に多いと思います。
資金が少ないと、証拠金維持率に余裕をもてないので強制ロスカットにあう可能性が高いです。
逆に言えば、資金が多い人は証拠金維持率に余裕を持てるので、トレードをする上で有利です。
FX初心者が気をつけることはこちら
- レバレッジ(ロット数)をかけ過ぎない
- 無駄にポジションを持たない
- 損切りを設定する
レバレッジ(ロット数)をかけ過ぎない
FX初心者は、レバレッジをかけ過ぎない事に注意するべきです。
レバレッジが高ければ高いほど、証拠金維持率は低くなり、強制ロスカットになりやすいです。
実際にどうするべきかと言うと、ロット数を上げ過ぎないようにすることです。
無駄なポジションを持たない
初心者が陥りやすい、ポジションを持たないといけない衝動にかられるポジポジ病に注意です。
根拠のない勘でトレードしても大抵は負けてしまいます。
自業自得になってしまうので、無意味にエントリーをしないようにしましょう。
損切りを設定する
損切りをエントリー時にあらかじめ決めておくことをオススメします。
そうすれば、含み損が大きくなり過ぎて損切りをしようにもできない状態になることがなくなります。
FX初心者は、含み損が大きくなると祈るようになり「お祈りトレード」をしてしまいます。
損切りをしなかった故に、強制ロスカットになって復帰不可能なレベルの損失を出してしまうことがあります。
損切りは「勿体無い」ではなく、次のチャンスのために余力を残す立派な決断です。
損切りを設定してからエントリーすることで、たとえ損切りで傷を負っても致命傷を避けることができます。
この次に備えるというメンタルを鍛えることが脱・初心者に繋がります。
FX初心者は、たまたま勝てたトレードでも「自分はFXの才能がある」と思ってしまいがち。
逆に勉強もせずに勘だけのトレードで負けが続いてしまい、FXを退場する初心者も大勢います。
大切なのは、正しい知識と判断、実行です。
基本的なことをやれば、一回のトレードで全資金を溶かすようなことはありません。
ぜひ本記事の内容をトレードに生かしてください。