スワップポイントはXMのトレードには切っても切り離せない存在です。
あなたもこうした疑問を常日頃からお持ちではないでしょうか。
この記事では2021年5月時点の情報をもとに、スワップポイントで利益を出す方法を徹底的に解説していきます。
※記事内で掲載しているスワップポイントの一覧表は「1Lot(10万通貨)を保有した際に発生するスワップポイント」を5月18日時点の対円レートで換算した数値を示しています。
XMでスワップポイントがプラスの通貨ペア一覧
2021年5月現在、スワップポイントがプラスになっている狙い目の通貨ペアはこちらです。
順位 | 通貨ペア | 売買 | スワップ(円) |
1位 | EURTRY (ユーロ/トルコリラ) | 買 | 2678 |
2位 | USDTRY (米ドル/トルコリラ) | 買 | 1884 |
3位 | EURZAR (ユーロ/南アフリカランド) | 買 | 1170 |
4位 | USDZAR (米ドル/南アフリカランド) | 買 | 735 |
5位 | USDMXN (米ドル/メキシコペソ) | 買 | 435 |
6位 | USDCNH (米ドル/人民元) | 買 | 365 |
7位 | EURRUB (ユーロ/ロシアルーブル) | 買 | 151 |
「なぜ7位なんて中途半端なところまでしか載せていないの?」
と思われるかもしれませんが2021年5月現在、XMで取引できる全57通貨ペアの買スワップと売スワップ、合計114種類の選択肢のうちプラスのスワップポイントが設定されているのが上に挙げた7種類しかないためです。
XM全通貨ペアのスワップポイント一覧
全通貨ペアのスワップポイントについても見ておきましょう。
通貨ペア | 買スワップ | 売スワップ |
AUDCAD (豪ドル/カナダドル) | -380 | -320 |
AUDCHF (豪ドル/スイスフラン) | -158 | -546 |
AUDJPY (豪ドル/円) | -319 | -379 |
AUDNZD (豪ドル/ニュージーランドドル) | -405 | -294 |
AUDUSD (豪ドル/米ドル) | -255 | -208 |
CADCHF (カナダドル/スイスフラン) | -138 | -603 |
CADJPY (カナダドル/円) | -300 | -440 |
CHFJPY (スイスフラン/円) | -715 | -280 |
CHFSGD (スイスフラン/シンガポールドル) | -1258 | -545 |
EURAUD (ユーロ/豪ドル) | -737 | -345 |
EURCAD (ユーロ/カナダドル) | -801 | -293 |
EURCHF (ユーロ/スイスフラン) | -455 | -649 |
EURDKK (ユーロ/デンマーククローネ) | -1046 | -955 |
EURGBP (ユーロ/ポンド) | -600 | -136 |
EURHKD (ユーロ/香港ドル) | -1427 | -566 |
EURHUF (ユーロ/ハンガリーフォリント) | -1474 | -549 |
EURJPY (ユーロ/円) | -511 | -201 |
EURNOK (ユーロ/ノルウェークローネ) | -1248 | -770 |
EURNZD (ユーロ/ニュージーランドドル) | -835 | -250 |
EURPLN (ユーロ/ポーランドズロチ) | -1190 | -797 |
EURRUB (ユーロ/ロシアルーブル) | -3776 | 151 |
EURSEK (ユーロ/スウェーデンクローネ) | -1137 | -850 |
EURSGD (ユーロ/シンガポールドル) | -1177 | -1095 |
EURTRY (ユーロ/トルコリラ) | -9837 | 2678 |
EURUSD (ユーロ/米ドル) | -596 | -126 |
EURZAR (ユーロ/南アフリカランド) | -3168 | 1170 |
GBPAUD (ポンド/豪ドル) | -579 | -673 |
GBPCAD (ポンド/カナダドル) | -652 | -643 |
GBPCHF (ポンド/スイスフラン) | -268 | -995 |
GBPDKK (ポンド/デンマーククローネ) | -971 | -1354 |
GBPJPY (ポンド/円) | -330 | -480 |
GBPNOK (ポンド/ノルウェークローネ) | -1182 | -1148 |
GBPNZD (ポンド/ニュージーランドドル) | -699 | -549 |
GBPSEK (ポンド/スウェーデンクローネ) | -1077 | -1255 |
GBPSGD (ポンド/シンガポールドル) | -1244 | -728 |
GBPUSD (ポンド/米ドル) | -420 | -409 |
NZDCAD (ニュージーランドドル/カナダドル) | -292 | -364 |
NZDCHF (ニュージーランドドル/スイスフラン) | -96 | -556 |
NZDJPY (ニュージーランドドル/円) | -244 | -404 |
NZDSGD (ニュージーランドドル/シンガポールドル) | -593 | -585 |
NZDUSD (ニュージーランドドル/米ドル) | -184 | -250 |
SGDJPY (シンガポールドル/円) | -620 | -622 |
USDCAD (米ドル/カナダドル) | -311 | -292 |
USDCHF (米ドル/スイスフラン) | -26 | -571 |
USDCNH (米ドル/人民元) | -2012 | 365 |
USDDKK (米ドル/デンマーククローネ) | -663 | -988 |
USDHKD (米ドル/香港ドル) | -798 | -845 |
USDHUF (米ドル/ハンガリーフォリント) | -979 | -700 |
USDJPY (米ドル/円) | -231 | -359 |
USDMXN (米ドル/メキシコペソ) | -2084 | 435 |
USDNOK (米ドル/ノルウェークローネ) | -809 | -861 |
USDPLN (米ドル/ポーランドズロチ) | -807 | -895 |
USDRUB (米ドル/ロシアルーブル) | -2912 | -77 |
USDSEK (米ドル/スウェーデンクローネ) | -760 | -929 |
USDSGD (米ドル/シンガポールドル) | -876 | -762 |
USDTRY (米ドル/トルコリラ) | -7832 | 1884 |
USDZAR (米ドル/南アフリカランド) | -2382 | 735 |
こうして見ると、ほとんどの通貨ペアがマイナスになっていることがわかります。
プラスの通貨ペアが極端に少ない理由にはコロナショックの影響が大きいとはいえ、スワップポイントについて正しく理解しておかないと取引で利益を出すことは難しい状況です。
そのためスワップポイントの仕組みと損をしないためのポイントを押さえておきましょう。
スワップポイントはFX業者が独自に定める各国の政策金利差
そもそもスワップポイントというのは各国通貨にある金利の差額を指します。
日本円も含め各国の通貨には下でまとめたような政策金利が設定されており、例えばトルコリラ(金利19.00)と米ドル(金利0.25)を取引した場合には発生する金利にも差額が生じます。
国名(通貨) | 政策金利(2021年3月時点) |
日本(JPY) | -0.10 |
アメリカ(USD) | 0.25 |
ヨーロッパ(EUR) | 0.00 |
イギリス(GBP) | 0.10 |
オーストラリア(AUD) | 0.10 |
スイス(CHF) | 0.25 |
カナダ(CAD) | 0.25 |
ニュージーランド(NZD) | 0.25 |
南アフリカ(ZAR) | 3.50 |
トルコ(TRY) | 19.00 |
メキシコ(MXN) | 4.00 |
この金利差を埋めるものがスワップポイントです。日本語だと「金利差調整額」と呼ばれます。
実際の取引として考えるなら、
- 低金利の通貨を売って高金利の通貨を買う→プラスのスワップポイント
- 低金利の通貨を買って高金利の通貨を売る→マイナススワップポイント
というのがスワップポイント発生の仕組みになります。
ただしFXの取引においては実際の金利差がそのままスワップポイントとして反映されているわけではありません。
XMも含めFXのスワップポイントは金利差を参考にして各業者が独自に設定しているもので、手数料が引かれた値が実際のスワップポイントとして設定されています。
そのため政策金利が変更されればスワップポイントも見直しが入ることがあり、日々細かく変動しています。
また、金利差が小さい通貨ペアの取引は売り・買いともにマイナスになるだけでなく、同じ通貨ペアで同量のLotを保有していたとしてもスワップポイントはマイナスになる点にも注意が必要です。
XMでスワップポイントを確認する方法
XMでスワップポイントを調べたい場合は下に挙げた3つの方法が使えます。
- MT4・MT5内の「取引条件」で確認
- XM公式ホームページの「FX取引」で確認
- XM公式ホームページの「スワップ計算機」で確認
ただし「取引条件」は特定の1通貨ペアのみ、「FX取引」については複数通貨ペアを確認できますがスワップポイントをそのまま見るだけのものなので、「JPY(日本円)に換算した金額を知りたい」のであれば「スワップ計算機」を使う必要があります。
用途に応じて使い分けましょう。
それぞれの調べ方について詳しく紹介していきます。
MT4·MT5内の「取引条件」からスワップポイントを確認する
MT4やMT5の画面からスワップポイントを確認したい場合は、画面左上に表示されている「気配値ウィンドウ」でスワップポイントを見たい銘柄にカーソルを合わせて右クリックしてください。
メニューが表示されたら「仕様」をクリックすれば「取引条件」というウィンドウが出てきます。MT5だと名称が「詳細」になっていますが内容は同じです。
ウィンドウ内を下の方にスクロールしていくと「買いスワップ」「売りスワップ」という項目があり、スワップポイントの値を確認できます。
XM公式ホームページの「FX取引」からスワップポイントを確認する
XM公式ホームページの「FX取引」を見れば、XMで取引できる通貨ペアを一覧にしてスワップポイントを確認できます。
表内の「ロングスワップ価値」が買いスワップ、「ショートスワップ価値」が売りスワップです。
XM公式ホームページの「スワップ計算機」でスワップポイントを確認する
XM公式ホームページの「スワップ計算機」を使えば全通貨ペアのスワップポイントをJPY(日本円)換算した時の金額まで把握できます。
- 口座の基本通貨:JPY
- 通貨ペア:EURUSD ※取引する通貨ペア
- 口座タイプ:スタンダード(1 lot=100,000) ※取引に使用している口座タイプ
- ロット数量:1 ※取引するLot数量
上記のように選択して「計算する」をクリックしてください。
すると「スワップ買い」「スワップ売り」の項目に数字が表示されスワップポイントをJPY(日本円)で換算した金額がわかります。
【スワップポイント計算式】スワップポイントを自分で計算する方法
XM公式ホームページの「スワップ計算機」を使えば計算の仕組みを知らなくても金額の算出は可能です。
しかし計算方法が頭に入っていればいちいち1通貨ペアごと入力しなくてもざっくりとしたイメージは掴みやすくなるので、スワップポイントで稼ぐことを念頭に置くなら計算式を把握しておくことをおすすめします。
計算式は以下の通りです。
スワップポイントは1Lot保有ごとに通貨ペア右側の通貨で発生します。
例えば円が絡まない通貨ペアでEURUSDであれば2021年5月18日時点で買いスワップが「-5.46ポイント」です。
つまり1Lot保有するごとに「-5.46USD」が発生するので、この金額をJPY(日本円)にするためにUSDJPYレートで換算します。
USDJPYのレートを「110円」と想定すると、
-5.46×1×110=613.8JPY
となります。
一方、円が絡むUSDJPYなどの通貨ペアであれば取引がJPYなので先ほどのように日本円に換算する必要はありません。
しかしスワップポイントの単位は日本円の1/100になっているため、100を掛けて計算します。
2021年5月18日時点でUSDJPYの買いスワップは「-2.31」なので、
-2.31×100×1=231JPY
と計算できます。
XMスワップカレンダーとスワップポイントの発生タイミング
XMは土日を除いてXMサーバー時間の0時にスワップポイントが発生します。
XMサーバー時間の0時は日本時間だと朝7時、サマータイム(夏時間)※中であれば朝の6時です。
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
発生スワップ | 1日分 | 1日分 | 3日分 | 1日分 | 1日分 | なし | なし |
ただし水曜日だけは発生するスワップポイントが通常の3倍になります。
水曜日だけ3倍になる理由はスワップポイントが発生しない土曜日と日曜日分の調整のためですが、金曜日に注文して土日をまたいだとしてもスワップポイントは1日分です。
このあたりの仕組みは少しややこしく感じますが、
- 金曜日に注文して土日をまたぎ月曜日に決済=1日分のスワップポイント
- 水曜日に注文して木曜日に決済=3日分のスワップポイント
となります。
つまり土曜日と日曜日はポジションを保有していたとしてもスワップポイントは発生せず、水曜日から木曜日にかけてのスワップポイントだけは土日のポジション保有にかかわらず3倍になる、ということです。
※サマータイム(夏時間)というのはヨーロッパなどで導入されている「3月最終日曜日の午前1時~10月の最終日曜日の午前1時まで時計を1時間早める」という制度のこと。MT4・MT5の表示時刻も1時間早くなるためスワップポイントの発生タイミングも変わります。
XMスワップポイント狙いで稼ぐための秘訣
スワップポイント狙いで稼ぐことを考えるなら、より高いスワップポイントが設定された通貨ペアを選ぶのはひとつの戦略です。
しかし水曜日にマイナスのスワップポイントが発生するポジションを保持して木曜日を迎えた場合は通常の3倍になるため、利益が出ているポジションであればスワップポイント発生前に先に決済しておくなど状況に応じた適切な判断力を養うことも大切になります。
またスワップポイントが高い通貨ペアを闇雲に選んでいるだけだとかえって損を被ってしまうので、ポジション保有時のリスクをしっかりと理解して取引に臨めるようにしておきましょう。
スワップポイントが高い通貨ペアのリスクを知っておく
スワップポイントが高い通貨ペアで利益を出そうと思うと、同時に高いリスクも背負うことは知っておかなければいけません。
なぜかというと、スワップポイントが高い通貨ペアには以下のデメリットがあるためです。
- スプレッドが広い
- ボラティリティが大きい(値動きが激しい)
- 最大レバレッジが制限される
まずスワップポイントが高い通貨ペアはスプレッドが異常に広いため、ポジションを保有した瞬間から大幅な含み損を抱えてスタートすることになります。
さらにボラティリティの変動も大きいので数分のうちに数百pipsを超えるような激しい値動きに見舞われることや、最大レバレッジ制限による必要証拠金の増加なども相まって強制ロスカットを受けるリスクも高くなります。
つまりスワップポイントが高い通貨ペアを狙って取引しようと思った場合、十分な証拠金を確保した上で長期的なポジション保有を行い、プラスのスワップポイントを積み重ねていく必要があります。
両建てポジションのスワップポイントは必ずマイナスになる
これまでに説明してきたようなリスクを避けたいと考えて両建てを検討する方もいるかもしれません。
しかしすでに説明したようにスワップポイントはFX業者が手数料を差し引いて独自に設定しているものであり、プラススワップよりもマイナススワップの方が絶対に高くなるようになっています。
つまり両建てでポジションを持ったとしたらスワップポイントは必ずマイナスになるのです。
XM以外のFX業者と両建てをすればスワップポイントを強引にプラスに持っていくことは可能かもしれませんが、XMは業者間の両建て取引を禁止しているため規約違反に該当します。
規約違反を行うと出金拒否や口座凍結といったペナルティを課されてしまうので、両建てによるスワップポイント狙いの取引は現実的ではありません。
まとめ
コロナショックが起きて以来、各国の政策金利が引き下げられた影響を受けてXMのスワップポイントもマイナスに設定される通貨ペアが多くなりました。
正直、現在の環境はスワップポイントで稼ぐことが以前よりも難しくなっていると言わざるを得ません。
ただしコロナショックが落ち着き景気が回復してくれば再びスワップポイントがプラスに転じる可能性は十分に考えられます。特にTRY(トルコリラ)を中心としたマイナー通貨の中には徐々に金利が上昇してきたものもあります。
スワップポイントで有利に稼ぐことができるタイミングが訪れた時のためにも、この記事で解説した内容を身につけ、XMで実際にトレードを繰り返して経験値と知識を十分に蓄えておきましょう。