XMでは両建てに関して細かなルールがあり、規約違反に該当すると口座凍結などのペナルティを課されてしまいます。
そのため、このような悩みをお持ちではないでしょうか。
「XMの両建てに関する詳しいルールを把握しておきたい」
「XMで両建て取引をしたいと思っているがペナルティが怖い」
「XMでペナルティを回避して両建てする方法が知りたい」
結論からいうとXMで両建てを行うのは不可能ではなく、ルールを守ればペナルティを受けることもありません。
そこで当記事では、以下のポイントを解説していきます。
- XMで許可されている両建てと禁止されている両建ての違い
- 禁止事項に該当した場合に受けるペナルティ
- XMで両建てを使って稼ぐ方法
XMで両建てを検討中の方はぜひ読んでいってください。
XMは【口座・業者間】の両建てが禁止されている
冒頭で「XMで両建てを行うのは不可能ではない」と述べました。
しかしネット上の情報を見ているとXMは両建てが禁止されている、と発信しているものも多く目にするのではないでしょうか。
この疑問を初めにはっきりさせておくと、
というルールになっています。
つまりXMの両建ては完全にタブーなのではなく、特定の条件に当てはまった時にペナルティが課されるのです。
XMで禁止されている両建てには、先ほども挙げたように「複数口座間」で行った場合が該当します。
なぜ複数口座間での両建てが禁止されているかといえば、「ゼロカットシステム」によってXM側の負担が大きくなり過ぎてしまうからです。
ゼロカットシステムは資産以上の損失を防ぐことができるため、初心者トレーダーにとってはFXに取り組みやすい環境といえます。
しかし残高を超える損失分はFX業者が負担することになるので悪用されるとFX業者側が破綻してしまいます。
具体的なトレードの例で見てみましょう。
- A口座でUSD/JPYの買いポジション、B口座でUSD/JPYの売りポジション
- A口座、B口座とも口座残高は50万円
- A口座、B口座ともにロット数は1ロット、価格レートは110.50
- 価格レートが大幅な変動を起こして101.50まで下落
- 買いポジションで90万円の損失、売りポジションで90万円の利益
本来であれば、このトレードはプラスマイナス0で利益は発生しません。
ですがゼロカットシステムだと口座残高の50万円以上はトレーダーの負担とならないため、実質的なマイナスは50万円で収まります。
口座 | 損益 | 実際の損益 |
A口座 | マイナス90万円 | マイナス50万円 |
B口座 | プラス90万円 | プラス90万円 |
つまり、トレーダー側から見るとゼロカットシステムによって40万円の利益が出ている一方で、FX業者の立場で見た場合は40万円分の負担を強いられていることになります。
こうしたトレードを繰り返されてしまうとFX業者の負担が膨れ上がって破綻してしまうことから、複数口座間での両建ては禁止されているのです。
【禁止例1】XMで所有している複数口座間での両建て
複数口座間での両建ては、先ほど説明したようにゼロカットシステムによってXM側が不利益を被るため禁止されています。
ですがゼロカットシステムを悪用しようという意図がなくても、XMで複数の口座を開設して利用していると意図せず禁止行為を行ってしまうことがあるため注意しなければいけません。
特に気をつけなければならないのがA口座では裁量で、B口座ではEAを導入しているようなケースです。
EAは複数口座間の両建てが起こるかどうかまでは判断してくれません。
そのため、A口座で先に持っていたポジションに対して両建てとなる形でB口座がポジションを持ってしまう可能性があります。
EAを使用している場合はEAが取引する通貨ペアを裁量で扱わないようにする、といった工夫が必要です。
【禁止例2】XMと他業者の口座間での両建て
複数口座間での両建てが禁止行為にあたるのはXMと他業者の口座でも同様です。
例えば、
- XM口座でUSD/JPYの買いポジション
- 他業者口座でUSD/JPYの売りポジション
このようにポジションを持った場合も規約違反となります。
他業者は海外のFX業者だけでなく、国内のFX業者も該当するため注意しましょう。
【禁止例3】複数人で組織的に別口座を用いての両建て
やや特殊な例ですが、複数人で組織的に両建てを行うことも禁止行為です。
組織的な両建てとは、
- 自身がXM口座でUSD/JPYの買いポジション
- 友人がXM口座でUSD/JPYの売りポジション
を持った時のようなケース。
別アカウントや複数人ならわからないだろう、とグループで両建てを行っていた組織に対してXM側が利益を取り消した事例があります。
【禁止例4】裁定取引(アービトラージ)を狙った両建て
XMでは裁定取引(アービトラージ)を狙った両建てについても禁止されているので注意が必要です。
裁定取引とは価格差を利用した取引を行うことで、サヤ取りやスプレッド取引とも呼ばれます。
わかりやすい例でいうと週明けの窓を狙ってFX業者ごとのレート表示時間差を利用するレイテンシーアービトラージがあります。
週明け前のレートが98.00だったとして、
- 12:00:00にFX業者Aでレートが100.0、FX業者Bでレートが99.98
- 12:00:01にFX業者Aでレートが100.5、FX業者Bでレートが100.0
- 12:00:02にFX業者Aでレートが100.8、FX業者Bでレートが100.5
週明けの窓開け後このように推移していたとしたら、FX業者Aのレートを参考にFX業者Bでポジションを持つことで高確率で利益を得ることができます。
さらに窓埋めを狙ってFX業者B以外の反対ポジションを同時に保有することで両方の利益が狙える、というのが裁定取引(アービトラージ)の仕組みです。
しかし裁定取引(アービトラージ)は最悪の場合、口座凍結などの措置を取られることもあるため絶対に避けるべきトレード手法です。
両建ては他業者間でも必ずバレる!意図せず行ってもNG
これまでに述べてきたように、XMでは複数口座間での両建てが禁止されています。
ただXM内での両建てがバレるとしても、XMと他業者間で行った両建てまでは察知する術がないのでは、と気になるところです。
しかし結論からいうとXMは他業者の取引についても監視する術を持っています。
なぜかというと、海外のFX業者は取引のプラットフォームをMT4、もしくはMT5に統一していて各FX業者の取引履歴を確認できるためです。
取引履歴を見ることでXM側は両建ての事実があったかどうかを容易に確認することが可能な環境なので、XM内・他業者間問わず抜け道はありません。
禁止されている両建てを行った場合に課されるペナルティ
仮にXMで禁止されている両建て取引を行った場合、
などの非常に重いペナルティが科せられます。
禁止行為を行って利益を出せたとしても一時的なものであり、XM側は常に監視の目を光らせているためペナルティによって全て無に帰してしまいます。
両建て手法によって稼ぎたいのであれば、XMが認めている方法で取引を行いましょう。
XMで安全に両建て取引を行う方法
それではXMが認めている両建て方法とはどんなものなのかというと、冒頭でも触れたXMの同一口座内での両建てです。
例を挙げるなら、
このように自身の所有するXMの同一口座内で同ロットの両建てを行った場合は禁止行為にはあたりません。
ただし一点注意が必要なのは同ロットでなければ両建ては成立しないこと。
上記のようにポジションを持った場合、買いポジションと売りポジションでロット数が異なるため両建てとしては認められません。
下で紹介する両建てのメリットが得られなくなるため、両建てを使って稼ぐ場合は必ず同ロットにすることを忘れないようにしましょう。
XMで両建てを行うメリットと両建てで稼ぐやり方
XMで両建てを行うメリットとして挙げられるのは以下の2つです。
XMでは同一口座内かつ同ロットのポジションなら証拠金なしで両建てができます。
両建てを行っている間は証拠金に余裕ができるので、証拠金不足による強制ロスカットを防ぎつつ資金運用に余裕を持たせて取引することが可能です。
さらにXMでは売り・買いどちらでもXMポイントが貯まるため、両建てを行っている間は効率よくXMポイントを稼ぐことができます。
同一口座内での両建てをうまく活用すれば証拠金不足を回避しながらXMポイントを稼ぎ、稼いだXMを取引に運用することが可能です。
ただしXMポイントを稼ぐことを目的として両建て取引を行うと規約違反に該当するため注意してください。
まとめ:XMはルールを守って両建てを行うのはOK!禁止事項に注意
今回はXMで両建てを行う際の注意点やポイントについて解説しました。
XMは禁止されている両建てと認められている両建てがはっきりとわかれているため、規約を正しく把握して取引を行うことが大切です。
特に規約違反に該当する両建てを行ってしまうと、たとえ故意でなくても口座凍結や出金拒否といった重いペナルティが課されてしまいます。
しかし一方で同一口座内の両建てで得られるメリットを活用すれば証拠金不足を補うなど、取引の選択肢を増やすことが可能です。
XMを利用する際は記事内で紹介した4つの例に該当しないかよくチェックした上で取引に臨みましょう。