FXといえばどのようなイメージを持たれるでしょうか?
未経験の方、あるいは初心者の方からすれば、上手くいけば一攫千金、ヘタすれば大損してしまうギャンブル的な印象があるかと思われます。
確かにFXはゼロサムゲームである以上、勝者の裏に敗者あり、参加者同士がお金を奪い合う弱肉強食の世界です。
FX初心者がトレードで勝つことは簡単ではありませんが、一方で負けない対策を講じることで、間接的に勝ちへ近づくことができます。
本記事では、初心者が負けないために知っておくべき以下の3つ
- 初心者が負ける理由
- 損しないためのメンタル技術
- 負けないトレード技術とは
これらの項目について解説していきます。
FX初心者が失敗して負ける理由
何事にも負ける、上手くいかない時には相応の理由があります。
逆に言えば、理由を知って対策を講じることで勝ちへの道に確実に近づくことができます。
学習効果が高い初心者時代であれば、なおさらそう言えるでしょう。
初心者が負ける理由は以下に当てはまる傾向があります
- 値頃感でトレード
- 損切りできない
それぞれ順番に解説してきます。
初心者に多い値頃感でトレード
「あ、なんか安いな~」
「ここまで高値になることはないから、こっから下がるだろう。」
「今日は大きく下がったから、明日は上がるぞ!」
「どんどん上がってるから、追加で買い増しだ!」
これら根拠の弱いエントリーは、個人的な感想に過ぎません。
明確な判断基準・エントリー根拠がなければ、プロのトレーダーや、AIを擁する機関投資家に刈り取られる結末を迎えるでしょう。
損切りできない
初心者の壁となるのが、損失を確定させる行為である損切りです。
トレーダー心理として、一度抱えたポジションが逆行しても、また値戻りするだろうという希望的観測から、なかなか損切りに踏み込めないというのが普通の考えです。
しかし、ズルズルとポジションを持ち続けると大きな痛手を被ることがあります。
その最たる例が2015年1月のスイスフランショックです。
上図の赤枠では、EUR/CHFがたった20分間で3000pipsも下落するという異例の事態となりました。
徐々に値下がりするポジションを損切りせずに抱えていたトレーダーの多くが、強制ロスカットに見舞われ、退場を余儀なくされています。
損切りが如何に重要であるか、お分かりいただけたでしょうか。
少額から投資できるレバレッジ
FXの取引ではレバレッジを効かせたトレードをすることができます。
どういったことかというと、例えば10万円分で100万円分の取引ができるといったようなものです。
ドル円が105円から106円まで上昇した時に、10万円であれば、利益は、952円。
しかしレバレッジ10倍効かせていたら利益は9520円になります。
レバレッジで損失もでかくなる
先程レバレッジの説明をしましたが、これは、利益だけでなく損失にも適用されます。
同じようにレバレッジ10倍効かせた場合、今度は105円から104円に下がったとします。
すると、10万円の場合、952円の損失。
100万円であれば9520円の損失が発生します。
強制ロスカット
相場が下落した場合、そのまま放っておいてまた上昇するまで待っていれば良いかというと、そう簡単にはいきません。
強制ロスカットです。
なにかというと、FXのトレードでは、自分の入金しているお金に対してレバレッジを効かせて取引をさせていた場合、ある一定の額まで損失が大きくなると、強制的に決済されてしまう強制ロスカットというのが発生してしまいます。
これを避けるためには、十分な資金を予め入金しておく必要があります。
FXで損失を出さないためのトレンド認識
トレンドはいつか反転するという認識を持つことも重要です。
例えば長期の上昇トレンドが続いている場合、今後も上昇すると見込んで、思わず買いエントリーしてしまうのではないでしょうか?
勿論それで上手く利益を取れるケースもありますが、いつまでも続くトレンドというのはあり得ません。
例として2010.4~2015.4年のUSD/JPYチャートをご覧ください。
2013年から2015年にかけて、2つの上昇トレンドが確認できます。
2015年当時は、アベノミクスの恩恵を受けて円安が進み、いよいよUSD/JPYが140円代に突入するか、メディアを通じて有識者が議論している様子が公開されていました。
世間が上昇すると見込んでいる状況でも、何が起こるのか分からないのがFXです。
この後、USD/JPYがどのような値動きになったのか確認してみましょう。
今まで上昇していたUSD/JPYは、赤枠のレンジ相場から急落しています。
円安相場が続くと思いきや、1年間で125円→100円まで下落し、多くのトレーダーが資産を失いました。
結果から語るのは簡単ですが、損をしないためには常にチャートを客観的な第三者目線で捉える技術も必要です。
FXで負けないコツはメンタル技術
FXで意味する負けとは相場からの退場であり、これ以上トレードが続けることができない状態を指します。
重要なのは相場に長く生き残ることであり、そのために大事なのがメンタル技術です。
堅固なメンタルを持ち合わせていないトレーダーは、含み損を抱えた時、損失を取り戻そうと無茶なトレードを行う傾向があります。
例えば2020年3月頃から顕在化した、コロナ禍による為替相場の下落(コロナショック)は記憶に新しいです。
上図は2019~2020.5までのAUD/JPYのチャートになりますが、コロナショックによって、一時60円を割るまでに下落しました。
今まで10年近く70~106円圏内でレンジ相場を形成していた通貨が、急変して60円を割った時、あなたは正常な判断ができるでしょうか?
無茶なナンピンを繰り返したり、急遽売りを入れて両建てするかもしれません。
しかし正常な判断が伴わない安易なトレードは、自らの死期を早めることになります。
このような相場の急変は年に数回の頻度で起こり、その状況下でも、資金を減らさず退場を免れるためには、ブレず常に正常なトレードが行えるメンタルが重要なのです。
下記に勝ち組と負け組の特徴をまとめておきます。
FXの勝ち組
・自分がトレンドの判断ができる時だけトレード
・儲け額より耐えれる損失額を決めている
・予想が外れたら損切りをする
・重要経済指標時は変動が大きいのでトレードを控える
FXの負け組
・どんな相場でもトレードする
・少額で高レバレッジをかけて取引をする
・下がったら買って、上がったら売ると細々とトレードをする
・チャートは見るが、経済動向は見ない
・重要経済指標時は積極的に売買する
初心者におすすめ!FX自動売買を推奨する理由
ここまでFX初心者が知っておくべきことについて、お伝えしてきました。
- 損をしないためのトレンド認識
- 負けないメンタル技術
これらの要素は本来、長年の経験から蓄積されるものであり、一朝一夕で身につくものではありません。
また間違った方向への努力が続けば、取り返しがつかないことになるかもしれません。
そこで初心者の方は、ひとまず独学に走らず、自動売買からFXに馴染み、相場に長く生き残る経験を得ることを推奨します。
FX自動売買は儲かるのか?勝率は?利回りは?
最近は、機関投資家や大口ヘッジファンドでも人工知能による自動売買が主流になりつつあります。
しかし個人レベルのFX自動売買に関して、些か懐疑的になられる方もおられるかと思いますので、簡単な事例を紹介します。
画像はCAD/JPYの直近5年間のチャートです。
特徴的なのは10年以上レンジ相場を形成しており、暴落・暴騰してもある程度のレート帯を維持していることです。
つまりポジションが逆行しても回復する可能性が高い通貨です。
これを0.1円間隔で1000通貨ナンピンし、それぞれのポジションを1000円で利確した場合、5年間の運用推移どのようになるでしょうか?
上の画像で赤線の枠内は買いナンピン、青の枠内は売りナンピンした時の運用結果は次のようになりました。
5年間のトータル結果では200万円ほどのプラス収益になっています。
相場に長く残り続け、自動売買によってコツコツ安定的に利益を積み重ねる有効性がお分りいただけたでしょうか。
最もこれは一例に過ぎず、売買ロジックもシンプルなものですが、一定の成果を挙げている以上、FX自動売買は有効であるといえるでしょう。